人生初の家出は三日で終わり本日
自宅へと帰り一番にしたこととはやはり
大好きなアイロンがけで
立ちのぼるスチーム伸びゆく皺
洗濯と並んで好きなアイロンがけを
正座をして右にスイ左にススイと動かし
自堕落もええとこのはずれたテンションを
手首を返す度に取り戻せたように思ったけれど
水の中の生き物のように滑らかに動くそれを見ていると
じ、とはしていられなくて

前回マッシュルームカットにされたお客さんが今回
ショートボブにヘアーチェンジされたのですがその最中
そうそうそういえばユメーコよ
あたいの友達がこないだお前が切った
マッシュルームカットを甘い、て言うのよ
と言われ久しぶりに尻餅をついてひっくり返り
あまりの驚きにブブブ
ブローちゃんとしてくれてましたか
とお客さんのブローにケチをつけ
一所懸命してたぜの答えにムフーとなっては
すぐに平謝りしたのですが納得はできず
万が一知らぬ間に私が真っすぐにカットできなくなっておるならば
夢屋存続の危機ではないか
と思い何故ナゼなぜなのか問うてみれば
お客さんはラモーンズのような長めのマッシュルームカットにされ
友達はビートルズのようなすっきりめを
マッシュルームカットと認識しているそうでなるほど
それならば違うスタイルですので安心いたしました
先程から幾度となく取り乱し失礼なことをすみません
ともう一度平謝りしたのですが
しかしその話をカット前に聞いていたら
今日はショートボブにはなりませんでしたよ
カット終わってから話してよかったです
アハハハハウフフフ
と晴天の日曜に相応しく笑い声が夢屋に広がる夜
私の目は笑っていたかしら

家出続行中とはいえ
夢屋にはもちろん来ますし
急いであの人にも会いに行かなあきませんから先日から
顔も知らない人にかわいがられることとなり
どこかへ行ってしまった私の前ママチャリの代わりは
新しく自転車を購入すべく
自転車屋をはしごしても
私なんて者は全く自転車に興味がありませんから
今回もママチャリにしまっせ
と先月と同じ自転車販売店を訪れ
全く同じ物を購入しようとしているとギャルソン狂から
もう少し目立つ物にしてみたらどないか
というアドヴァイスをもらいなるほど
他の誰かにかわいがられることも少なくなりそうだし
止めていても見つけやすそうだものねとフムフム納得し
普段ならば決して選ばないであろう
淡い女の子色の物を購入すれば
自転車に全く興味がないとはいえ少々照れくさかったけれど
まぁださかわいいわね
なんつえばいや、かわいくはないダサイ
とギャルソン狂に断言される夏の夕暮れ
道にまいた水が蒸発する匂いは際立っている

途切れない陽射しはあまりの暑さに
つんつるてんにカットしてえぇ
と駆け込んでくるお客さん方が多いのなんのって
さっぱりと涼しげになられ
帰られるお客さんを見ていると
伸ばし中で肩にかかるくらいの
一番やっかいな長さの私も便乗したい気持ちは
今日の最高気温をさらに上げるほどあつくなるけれどそこは
ぐ、とがまんして
そうだ家出でもして気を紛らわせましょ

やっぱり今週も
インドア派どころではなく
自宅からできることならば出たくないので
休日の今日は自宅にてまたりするぜ
と決め込んでいたけれど
先週行ったばかりなのにパスポートが
もう出来上がったよなんていう
急いで取りにおいでなんつう葉書が届き嫌々でも阿倍野へ
太陽の照りに負け地下鉄で向かい
先週はパスポートのみでほかに何もしなかったので
先日いらしてくださった
旅行中のお客さんが言っていた
おいしいたこ焼きをビールで食べ食べ
ヒックイヒック言い最寄り駅へと戻れば
駅前に止めたはずのママチャリそれは自転車が
こんな短時間でなくなっていて真夏の昼の夢
先月買い替えたばかりの真さらの自転車の姿見えなくて
見えないはずの点線で見えショク
ショックのあまり眠気に襲われ
その場に眠りこんでしまった
と思っていたけれど本当は
自宅でタオルケットかぶって昼寝したあとは
色んな海に港を持つ女と飲み飲み
私の特技なんて自転車の早漕ぎしかないのにさ
その自転車がないなんて笑えないジョークよね
と煙草をくゆらせ言ったか言わずか傷ついた女は北を目指しそこで
なくしたものよりもいいものを手にすることができたのかしら

お好み焼きを作り
ホットケーキのような仕上がりだったとはいえ
がつがつがっついたのは昨夜
あまりの暑さに毎日がビール祭ではありますが
お外で飲むならおおかたココ
いつもの居酒屋とここでは書いていますが
１０年程通っている、たこしげがリンクに増えました
たこしげでへべれけたこと数知れず
今年に入ってから気をつけるようになったと言えども
まだまだ私を飲ませるナイスな居酒屋
素敵なマスターのブログをどうぞご覧くださいませ
そしてもうひとつ
神戸は元町にあるザックバランな古本屋
トンカ書店がリンクに増えました
どちらもぜひご覧くださいませ

両親が旅行でいないからうちへおいでよ
と女学生の頃ならばドキドキしたようなお誘いを、いや
今でもドキドキするわよね
とお誘いを舌を垂らして二つ返事で受けたお相手とは
キング・オブ・モダンリビングである
chieさん（リンク／modern cafe 2001）で
マッキーを誘って向かえば
今夜はパーティだったかしら
と思うようなよそいきのワンピースを着込んだマッキーが
向こうからやってきて
インフォーマルでやってきた私を私は少し残念に思っては
出迎えてくれるエプロン姿の独身主婦chieさん
通されたダイニングにはすでに手料理が並んでいて
困ったことがあればすぐにデパートの総菜を買い込む私とは違うな
と感じた女の差を急いでビールで飲み込んで
あまりのおいしさに二人揃ってレシピをメモしていると
どうしても手料理で勝負しなければいけない日が来た時
その時はお前が考えた料理として作ってやればいいさ
と言うてくれるchieさんの優しさを
chieパパ秘蔵のワインと一緒に飲み込み
過程は違えど似たような状況に置かれる者三人で
シェビデビしては勢いづいて
勢いづいた夜を過ごしたんだ