10日目/フィレンツェ3
<2009 10/14~10/28>
体調もすこぶるよい旅行10日目の今日
フィレンツェは今日も雨だった
などと替え歌歌いながら少し並んで入る
アカデミア美術館はそうです皆さんご存知
あのミケランジェロのダヴィデ像がある美術館で
どっかの広場にレプリカらしきものをすでに
目にしたような気もしますが
いやはや私の順番が回ってきたようです
いざ、入館いたしましょう
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Galleria dell’Accademia
ほとんど学問の勉強らしい勉強を
ほとんどしたことのない私でも
なんぞやの教科書で見かけたことのあるこのダヴィデ像と
初めてご対面したのですが
皆さんご存知でしたかダヴィデ像って
5mくらいあるということを
今日まで等身大だと思って生きてきた私めは
たいそう驚き戦き
左手に何か持ってることも知りませんでしたが
顔が大きな気もするけれどビューチフル
ちょいと足が短い気もするけれどナイスマッスル
バックショットも気を抜いてはおらず帰国後
wikipediaってみるとどうやら
正面下方からこの像を見上げたときに
均整の取れた肉体と映るようにあえて
上半身を大きく作ったという解釈が一般的らしく
なんぞやの教科書ではわからなかった顔の表情も
メンチきってる感じの凄まじい目ヂカラに
力強さをひしひしと感じつつ
べたーとした2階の作品たちを楽しみ退館
目の前で今にも出発するバスに
飛び乗ってみるけれど
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Devo fare fronte a quello
きっと10人も乗れば満員になるだろう
小さな黄色いバスに
旅の思い出テヘっ
なんて思って飛び乗ったのかナわたし
普段日本でしないことを
海外旅行でもしてはいけない
なんていう初歩的なアドヴァイスを忘れずにいたのネわたし
そう大阪のバスは降りる時に料金を支払えばいいけれど
イタリアのバスは乗る前に切符を買っておかないと
どえらい罰金払わされるって
知っていたはずなのに
小さな黄色いバスが珍しかったのかユメーコよ
乗車しているのは私を入れて3人
いつ運転手にナニか言われやしないかと
生唾飲み込んで座っていること気が気でなく
空気椅子さながらいつでも降りられる準備を万全にして
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Ho una fame da morire
乗り方もわからなければ
降りたバス停がどこなのかもわからなかったけれど
白髪のマダムのあとを追ってすぐに降り
無賃乗車がばれぬよう足早にその場を立ち去り
胸のどきどきがおさまった頃には
なあんとなく見覚えのある建物の前
空腹に気づき今日まではずれのないフィレンツェ
ふらりと入ったお店で
隣のおじいさんが食べている魚介料理がおいしそうだったので
これじゃないかしら
と12ユーロもするのに魚であることしかわからないメニューを
調子に乗って注文すると
見事に別の料理でしかも
ちょっぴり驚くくらいの大きさの白身魚が一匹出てきて
手に握っているのはコルテッロ&フォルケッタ
所謂ナイフ&フォーク
まぁ日本ではぁ魚を上手に食べることに定評のある私だけどぉ
思春期の頃はぁ魚が上手く食べられるなんて
卑しいと思われないかしら
なんて悩んでデートではわざと
下手っぴ装ったこともあったけれど
普段箸でしかしないことを
ナイフフォークで試してみるいい機会、いいえ
これは私への挑戦状と受け取ろう
とぶつぶつ言いもってやってみると
意外と簡単にできてうほほつってふ、と隣を見ると
おじいさんがこっちを見て微笑んでくれていました
使い捨てカメラということ忘れて撮ってました
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ここの家の子になりたい
フィレンツェといえばな場所である
落書きは記憶に新しい
サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂に
極近いホテルに泊まっていたので
朝7時頃に鳴るジョットの鐘楼の音で
早起きを強いられていた、おかげで
日中ひとり旅でもぐうたらせずに過ごせたけれど
狭いフィレンツェにずっとおらず
近隣の街へ行けばよかった
と気づいた今日はフィレンツェ最終日でございます
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恋のタルタルーガ
ウフィツィ美術館、いいえ
ダヴィデ像、ううん
フィレンツェ一番のお楽しみはそう、亀の上の彼に会うこと
と念願の彼に会いに行く道すがら
おいしそうな切り売りのピッツァをぺろりいただき
確かあたしランチで魚一匹喰らったはずだけど
なんて細かいことはウン気にせず
橋を渡り着いたピッティ宮に隣接してるボーボリ庭園は
一昨日訪れたリベンジで
今日は時間に余裕をもちもち
陶磁器博物館からすべてがドロドロでいて
セクシーな彫刻があるブオンタレンティの洞窟、
そして広い庭園の木々に囲まれた小道をぶら歩きしていると
野生らしきリスが前を横切り
外国の森に来ているヨ私
と捕まえられないけれどアハハウフフつって追いかけて大興奮
全く亀の上の彼と会うことはできないのだけれど
なぜこういうの作ったのか不思議でおかしな彫刻の数々に
小首かしげているとななんと
入口すぐのところにいた亀の上の彼こと
バッカスの噴水とご対面
写真で見るよりもおっきいですね、と呟いていて
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Semplice
再び渡るポンテヴェッキオの両側にも続く
まばゆいアクセサリーたちを
ショーウィンドウ越しに見るけれど
やっぱりアクリルやプラッチックでできた
アクセサリーが好っきやわぁ
なんつって若くもなければ熟女でもない
微妙な年齢に滞在する私にまだ似合えばいいのだけど
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とってもいい街だったけれどもう
フィレンツェはお腹いっぱい
と思ったのはなぜなのか
明確な理由はないのだけれどもしかしたら
今夜行ったレストランの定員が
あいーん、とか
どんだけー、とか
言うてきたのに苦笑いしたのが
ちょっと疲れちゃったのかな
それでもやっぱり惜しまれる
明日でフィレンツェとはお別れです