真夜中になる直前
ある女に口が裂けた理由を話し終えると
おもむろにある女は語り始めた
耳が腐り始めた、と
その瞬間ゴングの音が鳴り響く
口裂女と耳腐女の戦いの幕開けである
二人は女
お互い一歩も引かず汚い言葉が飛び交い
死闘を繰り広げる
どちらも過酷な過程を経て
裂け、そして腐ったのだから
譲ることはできないようだ
しかし部位が違うこともあって甲乙はつけがたく
戦いは一時休戦となった
再びゴングが鳴った時
口はもう口ではなくなり
耳はすでに地面に落ちているかもしれない
わたしは忘れていた
この世でもっとも恐ろしいのは女であることを
だが幸いなことにこの勝負は電話であった
血を見ることはなさそうだ
そして再開のゴングが鳴った
しかし口裂女と耳腐女は
週末のパーティーで着るドレスの話をしている
戦いは一向に始まらない
わたしはまた思う
女ほどわからない生き物はない、と
ある女に口が裂けた理由を話し終えると
おもむろにある女は語り始めた
耳が腐り始めた、と
その瞬間ゴングの音が鳴り響く
口裂女と耳腐女の戦いの幕開けである
二人は女
お互い一歩も引かず汚い言葉が飛び交い
死闘を繰り広げる
どちらも過酷な過程を経て
裂け、そして腐ったのだから
譲ることはできないようだ
しかし部位が違うこともあって甲乙はつけがたく
戦いは一時休戦となった
再びゴングが鳴った時
口はもう口ではなくなり
耳はすでに地面に落ちているかもしれない
わたしは忘れていた
この世でもっとも恐ろしいのは女であることを
だが幸いなことにこの勝負は電話であった
血を見ることはなさそうだ
そして再開のゴングが鳴った
しかし口裂女と耳腐女は
週末のパーティーで着るドレスの話をしている
戦いは一向に始まらない
わたしはまた思う
女ほどわからない生き物はない、と